英国ウェスト・ミッドランズにおいて、99MW/198MWhのオッカー・ヒル蓄電所を建設へ
2025年5月13日ロンドン– 世界的に蓄電所ビジネスを展開するEku Energyは、ナショナル・ウエストミンスター銀行(以下「NatWest」)および三井住友銀行(以下「SMBC」)からの融資を受け、英国ウェスト・ミッドランズのダドリーとウェンズベリーの間に位置するオッカー・ヒルに、新たな99MW/198MWhの蓄電所を建設します。
今回の資産固有の融資に加え、SMBCおよびNatWestは、Eku Energyが英国で今後短期間に展開するプロジェクトへの資金支援を目的として、最大1億ポンドの追加融資枠(アコーディオン・ファシリティ)を提供しました。この枠には、ブルーストーン・エナジー社(Bluestone Energy)から買収した開発中の蓄電所ポートフォリオ*1も含まれます。
オッカー・ヒル蓄電所は、来月着工予定で、2026年末の稼働開始が見込まれています。本プロジェクトは、EkuEnergyにとって英国で建設もしくは稼働中の4番目の蓄電所プロジェクトとなります。オッカー・ヒル蓄電所には、テスラ製の「メガパック」54基が使用され、H&MVエンジニアリングが付帯設備工事請負業者として建設を担当します。同社は、テスラの技術を用いた蓄電所プロジェクトでの豊富な実績と高品質な設計が評価され、採用されました。また、丸紅株式会社の100%子会社であるSmartestEnergyが、10年契約でトーリングプロバイダー(運用事業者)として参画します。
この蓄電所は、1902年に稼働を開始し1977年に閉鎖、1985年に解体されたオッカー・ヒル石炭火力発電所の跡地近くに建設されます。
Eku Energyの最高技術責任者(CTO)であるエリアス・サバは次のように述べています。
かつてのオッカー・ヒル石炭火力発電所の解体から40年、オッカー・ヒル蓄電所はエネルギーと系統サービスを提供する存在になります。
SmartestEnergyとの革新的な長期オフテイク契約により、このプロジェクトはエネルギー移行と再生可能エネルギーの普及をさらに後押しします。
Eku Energyの最高経営責任者(CEO)であるダニエル・バローズは次のようにコメントしています。
英国におけるEku Energyのポートフォリオの拡大は、安全で、確実で、信頼性の高い蓄電ソリューションを提供し、コスト効率のよいクリーンエネルギーを実現するという当社の強いコミットメントを示すものです。ナショナル・ウエストミンスター銀行および三井住友銀行からの確かな資金支援や、テスラやSmartestEnergyといったパートナーと連携することで、英国のより柔軟で強靭なエネルギーシステム構築に向けて、当社の役割をさらに拡大していきます。
SmartestEnergyのトレーディング担当シニア・バイス・プレジデントであるマフル・ラヴァル氏は次のように述べています。
オッカー・ヒル蓄電所におけるEku Energyとのトーリング契約で協業できることを大変嬉しく思います。本プロジェクトは、英国で発表された中で最も長期のトーリング契約であり、EkuEnergyと彼らが築いてきた蓄電所ビジネスの実現可能性に対する当社の信頼の表れでもあります。蓄電所は、系統の更なる安定性向上に不可欠であり、最終消費者にも価値をもたらします。SmartestEnergyは今後も、お客様やパートナーがクリーンで強靭な未来に向かって進んでいけるよう、継続して支援してまいります。
なお、Eku Energyは以下のアドバイザーの支援を受けて本取引を完了しました。NatWest(ファイナンシャルアドバイザー)、CMS(借入人側リーガルアドバイザー)、Watson Farley Williams(貸し手側リーガルアドバイザー)、DNV(技術アドバイザー)、Operis(モデル監査)、WTW(保険)、Lockton(ブローカー)、ChathamFinancial(ヘッジアドバイザー)。
*1 2025年4月14日、Eku Energyは、ブルーストーン・エナジー社が英国で開発を進めていた蓄電所のポートフォリオを買収したことを発表しました。このポートフォリオには、合計容量1GW/2GWhの蓄電所プロジェクト7件が含まれています。